プロ直伝!作詞講座⑩〜歌いやすくする方法〜
プロ直伝!作詞講座⑩「歌いやすくする方法」課題つき!
講師:高瀬愛虹(最後に課題があります。講師が添削とアドバイスをします!)
★はじめに★
前回の作詞講座⑨では、
作詞した歌詞を実際に歌って録音する事の大切さをお伝えしました。
今回は、前回ご紹介した以外の、
「歌いやすい言葉」と「歌いにくい言葉」を
ご紹介していきます。
★フレーズの先頭に気を付ける★
フレーズの先頭、
特にAメロの歌いだしや
サビ頭は引っ掛かりがあり、
強い響きの言葉をもってくると、
聞き取りがしやすく、しっくりします。
勢いがあり、強い言葉としては、
”カ行”と”濁音”があります。
反対に響きが弱い言葉は、
”ハ行”と”サ行”です。
この2つはフレーズの先頭には不向きで、
言葉のメロディーを選びます。
しかし、
必ずしもフレーズの先頭は、
カ行と濁音にして、ハ行とサ行を
使っては行けないという事ではありません。
メロディによって合う言葉と
合わない言葉がありますし、
歌いやすく聞き取れる事を優先して下さい。
使い方としては、
もしフレーズ頭が弱いと感じた場合、
そこにハ行とサ行に注目し、
別の言葉に変えてみるといいでしょう。
ハ行やサ行以外でも弱いと感じたら、
カ行と濁音に置き換えてみると、
しっくりくる事が多いです。
逆にゆったりとしたバラードで、
やさしい印象を付けたい時は、
強い言葉はさけるのもテクニックの一つです。
★実践してみる★
ここからは、応用テクニックとして、
BPM150の次のようなフレーズがあるとします。
(図1)
速いテンポで16分音符が続くので、
かなり細かく刻み、言葉を選ぶメロディですね。
(図2)
歌いやすく、聞き取りやすくする為に、
4拍子のリズムに合わせてみましょう。
ここでは、4、4、4、5で区切れる言葉をはめて、
更に先頭に強く歌いやすい言葉を持って来ると良いでしょう。
(図3)
例えば、
”ど”うして”こ”んなに”か”なしい”き”もちなの
というように、
カ行と濁音が先頭にくる言葉を
はめてみます。
こうすると歯切れよく、
速いテンポにあったフレーズになりましたね。
(図4)
今度は先頭の言葉も含め、
カ行と濁音を避けてみました。
歌い比べると、
図3の方が、カ行と濁音が引っかかりになるので、
歌いやすい事が分かりますね。
このように、どんな言葉が
”歌いやすく・聞きやすい言葉”か?
”歌いにくく・聞きにくい言葉”か?
を意識しながら作詞をすると、
「歌いにくいな」と感じた際に、
どの言葉が原因で、
どんな言葉に書き直せば良いか?
が分かってきます。
皆さんもこれらの事を気をつけながら、
作詞をしてみて下さい!
★今回の課題★
上記の講座の内容を踏まえて”歌いやすく・聞きやすい言葉”
を意識して、実際に歌詞を書いてみましょう。
今回は3連符(1拍を3つの音で区切った音列)を中心とした、
パターンAと、
16分音符の早めの細かいフレーズが中心の、
パターンBの2つの音源を用意しました。
いずれも、同じテンポで、曲調(コード進行)で、
メロディの形態もとてもよく似ていますが、
聞こえ方はかなり違って聞こえるかと思います。
それぞれ同じテーマでも、別のテーマにした歌詞でも
構いません。
課題は1回の提出で両パターンとも提出しても結構ですし、
「難しくて片方しかできそうにない。。」と思われましたら、
どちらか一方でも構いません。
パターンB音源
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