オーケストレーション講座2〜音色の組み合わせ・その2〜
オーケストレーション講座 第2回
〜音色の組み合わせ2〜課題つき!
講師:小谷野謙一
★オーケストレーションの可能性★
今回も「オーケストラの鳴らし方のコツ」として、
メロディを担当する楽器の組み合わせを紹介していきます。
オーケストラ・アレンジの楽しさの一つに、
「音色を作る」という要素があります。
特にメロディパートは、
単一のパートに任せるのではなく、
要所要所で魅力的な楽器の組み合わせで鳴らすと、
効果的な演出になることを是非知ってほしいと思います。
★チェロにプラスワン★
オーケストラのチェロは、
低〜中域を支えるだけでなく、
時として非常に魅力的なメロディ・パートとして使われます。
今回はメロディを担当するチェロ・パートに加えると効果的な楽器を、
いくつか紹介していきます。
今回、サンプル音源で用意したのは、
「チェロ群+ホルン」の効果です。
効果が分かりやすいように、
2小節のメロディを2回繰り返して、
1回目のメロディはチェロ群のみの演奏
2回目のメロディはチェロ+ホルンで演奏しています。
いかがでしょう?
ホルンが加わってことで、
メロディは、より艶やかな響きになったと思います。
ホルンは、弦楽器や木管楽器との相性が非常に多く、
色々な楽器との組みわせの可能性があります。
これをぜひ覚えておいて欲しいと思います。
★その他のオススメの組み合わせ★
・チェロ群+ファゴット(バスーン)
張りのチェロに、ファゴットのダブルリードらしい、
鼻にかかったような響きが加わり、
まろやかな音色が生まれます。
特に高音域では、
独特な緊張感が生まれますが、
低音域で持続させると、
少し不気味な雰囲気を出すこともできます。
・チェロ群+オーボエ
高音域でオーボエと組み合わせると、
チェロの緊張感のある音に、
オーボエの煌びやかさが加わって、
鋭い感じの音色が生まれます。
オーボエがチェロより1オクターブ高い音で
組みわせることもあります。
この場合、弱い演奏(p)で美しく融けあいます。
<以下付記>
ヴァイオリン群の鳴らし方の可能性については、
他の楽器を加える方法以外にも効果的な演出があります。
以前連載した「ストリングスアレンジ講座(全8回)」でも紹介していますので、
是非そちらも参考にしてみてください。
★今回の課題★
上記の講座を踏まえ、
メロディに「ヴァイオリン群+その他の楽器」を加えてみて、
音源を作ってみましょう。
楽曲全てのメロディに楽器を組み合わせる必要はありません。
楽曲の一部、「ここで音色を組み合わせてみたい」と思った所で
構いません。
楽曲を提出される際は、
どこの箇所(例:何分何秒〜何分何秒)で、
ヴァイオリンと何の楽器を組み合わせたのかを、
記入欄に記載の上、投稿ください。
楽曲の長さは通常の投稿(Q&A)と同じく、
90秒まで(プラチナプランに加入の方は3分まで)となります。
90秒を超える楽曲を投稿される場合は、
視聴範囲も指定をお願い致します。
投稿の際は通常の質問欄から投稿下さい。
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