プロ直伝!作詞講座20〜オーダーに合う作詞《基本編》〜
プロ直伝!作詞講座 第20回
”オーダーにあう作詞の構成《基本編》”
(最後に課題があります。講師が添削とアドバイスをします!)
講師:高瀬愛虹
前回の音楽サプリの、
「歌詞はどこから書き始める《前編》、《後編》では、
全体の構想をある程度考えてから書き始めるという、
歌詞の書き方を伝えました。
今回はオーダーに合う作詞をするために、
効果的な構成作りについてレクチャーします。
★作詞の仕事にはオーダーがある★
そもそも作詞家は、
「こんな歌詞を書いて欲しい」と、
オーダーをもらって作詞をすることが多いです。
テーマなどの要望はなく、
作詞家におまかせで作詞をすることもありますが、
歌う人にふさわしく、
魅力を掻き立てる様な歌詞であることが大前提なので、
自分がただ書きたいということだけを、
自由に書いて良い訳ではありません。
★ネガティブorポジティブな印象★
オーダーに合う作詞をするときに
ポジティブな印象のフレーズにするか、
ネガティブな印象のフレーズにするか、
という2つのバランスがオーダー通りに作詞できるか、
発注側が受ける印象として大変重要になります。
例えば、「元気で楽しくなれる応援ソング」が
リクエストだとすると、
ネガティブな言葉よりもポジティブな言葉が多いフレーズを、
オーダーした人は求めていることが想像できます。
反対に「失恋して感傷に浸りたい曲」がリクエストとすると、
ポジティブな言葉よりも、
ネガティブな言葉が多い仕上がりの歌詞の方が
求められていると想像できますね。
★ネガティブとポジティブの尺度★
そもそも、歌詞を書くときや読むときに、
ポジティブとネガティブという尺度がないと、
求められているものより、
「ポジティブさ」と「ネガティブさ」がズレていることに
気づかずに、「何となくオーダーと違う。。」という印象を与えやすくなります。
★まとめ★
今回の例では、「元気で楽しくなれる応援ソング」や、
「失恋して感傷に浸りたいときに聴きたくなる曲」という様に、
ポジティブとネガティブが極端に振り切れている場合を挙げて見ました。
実際の作詞のオーダーでは、
「悲しい気持ちに寄り添いながらも明るい気持ちになれる曲」など、
ポジティブとネガティブが両方求められていて複雑なものもあります。
他にも、18歳の人気アイドルのアルバムリード曲など、
ポジティブとネガティブが関係なさそうなオーダーでも、
そのアイドルが、明るさが売りならば、
元気でポジティブな歌詞の方が良いはずですし、
落ち着いた大人の魅力のある人であれば、
ポジティブすぎる歌詞は似合わないという様に、
一見関係がなさそうなオーダーでも、
ポジティブとネガティブを意識することは、
とても大切です。
★今回の課題★
課題1:元気で楽しい気持ちでいっぱいになれる、
応援ソングを作詞してください。
【ヒント】ネガティブなフレーズを避けて、
元気で楽しくなれる様な、
とことんポジティブな歌詞を作ってみましょう。
課題曲は↓です。
課題2:失恋したばかりで、感傷に浸りたいときに聴きたくなる様な、
曲を作詞してください。
【ヒント】ポジティブなフレーズを避けて、
感傷に浸りたい時に聴きたくなるような、
ネガティブなフレーズで歌詞を作ってみましょう。
課題曲は↓です。
※課題曲の著作権は全てマスタードに帰属します。
課題提出の目的以外での楽曲の無断転用を禁じます。
次回は応用編になります。
お楽しみに!
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