新プロ直伝!コードの付け方〜その4〜

新プロ直伝!コードの付け方 第4回
 ”意表を突く刺激的なコード付け

課題があります。講師が添削とアドバイスをします!)

講師:小谷野謙一


 
一癖あるコードを使ってみる

前回はいい意味で、
予想を裏切るコードの付け方を実践しました。


今回はもう少し思い切って、
「意表を突いたコード付け」をやってみます。

意表を突いたコード付けを使う場合、
大切なのは聴き手に「お!カッコいい!」と感じさせる事です。

逆に違和感が強すぎると、
「え?なんか変・・・」となります。

この「お!」と「え?」は似ているようで、
全く正反対の効果ですので、
この違いを敏感に感じ取ることがとても大切になります。

 
今回のコード付け
 
今回はテンポが少し遅めで、
穏やかなメロディを作ってみました。

今回も完全に思いつきのメロディですので、
後々のコード付けは想定して作っていません。

このメロディは同じ動きのフレーズが何度も繰り返すのが特徴で、
4小節で一区切りになるような形です。

このようなメロディでは、
同じ繰り返しに対して、
コードによってどのように彩るか
センスの見せ所になります。


前半(1〜4小節)とその後の後半は、
基本的には同じ流れで、
4小節のメロディを2回繰り返すような構成です。

下の8小節のメロディ譜、

音源動画がそれになります。

KeyはCメジャーで4分の4拍子になります。





 
 

そして、次がコード付けした
譜面と音源動画になります。



 
結果的に、前半は比較的自然なコードを当てて、
後半に意表を突くコードを登場させる形になりました。

こういった「仕掛け」は後出しの方が効果的です

注目していただきたいのが、
「前半1〜2小節目」と「後半5〜6小節目」の違いです。

「前半のコードが後半でも同じように来るのでは?」
と聴き手に予想させますが、
そのままでは面白くありません。

後半ではあえて意表を突いたコードが当ててあるのに気づくと思います。

注目のコードは、
5小節目後半の「Ab aug/Gb」と、
6小節目後半の
「Ab aug/Bb」です。

どちらもオーギュメント・コードを上に乗せた、
分数コードですが、
意表をつきながらも、不思議な気持ち良さがある魅力的なコードです。

この様な一見特殊なコードを使いこなしたい場合は、
どんな所で使われているかを調べてみましょう。

実際に使われている箇所を見るのが、
上達の早道になります。

同じ様に繰り返すメロディで、
魅力的なコード進行で色付けした曲といえば、
ジャズ界の巨匠グレン・ミラーの「ムーンライト・セレナーデ」等があります。


4回に渡って実践のコード付けをやってみましたが、
如何でしたでしょう。

コード付けには様々な可能性があることを
感じ取って頂ければ幸いです。
また機会がありましたら、更なる可能性をご紹介して行きたいと思います。

 
今回の課題

下の音源動画と譜面にあるメロディは、
今回のテーマと同じく、
意表を突いたコードが巧く当てはまるようになっています。

ぜひチャレンジしてみてください。


提出の際は、音源付きで提出頂いても、
もちろん結構ですが、必ずコードネームを記載の上、
提出してください。テキストファイルでも、
投稿欄に直接コードネームを記入頂く形でも結構です。

(本サプリの楽曲の著作権は小谷野謙一に帰属します。)



 


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